相続税 基礎控除

相続税の基礎控除とは?2026年から課税対象者が増加する理由を解説

相続税の基礎控除とは?2026年から課税対象者が増加する理由を解説

親が亡くなった時、「相続税ってうちにもかかるの?」と不安になる方は多いですよね。実は、2026年に国税庁が発表した「相続税申告の実態白書」によると、相続税の課税対象者が増加傾向にあります。その理由は「基礎控除」の制度にあります。

相続税がかかるかどうかを判定する最も重要な仕組みが基礎控除です。この記事では、相続税の初心者向けに基礎控除の計算方法、申告期限、そして覚えておきたい控除制度をやさしく解説します。自分たちの家にも相続税がかかるかもしれない、と感じている方はぜひ最後までお読みください。

相続税の課税対象は「基礎控除」で決まる

相続税がかかるか、かからないかは、遺産が基礎控除を超えるかどうかで判定されます。基礎控除とは、「ここまでの遺産には相続税がかかりません」という一定額のことです。

基礎控除の額は相続人の数によって変わります。その計算式は以下の通りです:

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

例えば、被相続人(亡くなった方)に配偶者と子ども2人(合計3人の相続人)がいた場合:

  • 基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円
  • 遺産が4,800万円以下なら相続税の申告は不要です
  • 遺産が4,800万円を超えたら、超過分に対して相続税が発生します

この基礎控除の額が現在の制度になったのは2015年のことです。改正前は基礎控除がもっと大きかったため、相続税がかかる対象者は限定的でした。しかし基礎控除が引き下げられたことで、「思ったより多くの世帯が相続税の対象になった」というのが課税対象者増加の主な原因です。

相続人の数による基礎控除額の変動

基礎控除は相続人の数が多いほど額が大きくなります。親族構成別にシミュレーションしてみましょう。

相続人の構成基礎控除額
配偶者のみ3,600万円
配偶者 + 子ども1人4,200万円
配偶者 + 子ども2人4,800万円
配偶者 + 子ども3人5,400万円
子どもだけ3人4,800万円

「相続人が多いほど基礎控除が大きくなる = 相続税がかかりにくくなる」というわけではなく、相続人が多いほど各人の取得額は少なくなる仕組みになっています。つまり、法定相続人の数が増えると基礎控除は上がりますが、その分相続人で分割することになるため、相続税の負担が大きく変わるわけではありません。

相続税を減らせる重要な控除・特例

基礎控除の他にも、相続税の負担を大きく減らせる制度があります。代表的なものを3つ紹介します。

1. 配偶者の税額軽減
配偶者(夫または妻)が相続した遺産に対しては、1億6,000万円または法定相続分のどちらか多い金額まで相続税がかかりません。配偶者は特に手厚く保護されています。

2. 小規模宅地等の特例
被相続人が住んでいた自宅(特定居住用宅地)は、最大330㎡まで評価額を80%減額できます。例えば、1,000万円の価値がある自宅は200万円の評価額になります。これは多くの家庭で相続税をゼロにする効果があります。

3. 生前贈与の非課税枠
毎年110万円までの贈与は税金がかかりません。相続が近いことがわかっていれば、生前に配偶者やお子さんへ少しずつ贈与することで、相続税を軽くできます。

申告期限と手続きの流れ

相続税がかかると判定された場合、期限内に申告と納税を済ませる必要があります。

申告・納税期限:相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内

例えば、親が2026年4月1日に亡くなった場合、申告期限は2027年2月1日となります。10ヶ月というと十分に思えますが、「遺産の確認 → 評価 → 分割協議 → 申告書作成」という複数のステップがあり、思うより時間がかかります。

手続きの流れは:

  1. 遺言書の確認
  2. 銀行口座・不動産などの遺産調査と評価
  3. 相続人で遺産分割協議
  4. 税理士に申告書作成を依頼
  5. 申告書の提出と相続税の納付

特に評価が難しい不動産や生命保険、あるいは前年度の申告があった場合は、税理士に相談することをお勧めします。

相続放棄も視野に?期限は3ヶ月

「遺産より借金の方が多い」というケースもあります。その場合は相続放棄という選択肢があります。

相続放棄の期限:相続開始を知った日から3ヶ月以内

相続放棄すれば、遺産も借金も相続しないことになります。ただし家庭裁判所への申し立てが必要で、一度相続放棄すると取り消せません。この判断も専門家に相談することが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 遺産が基礎控除以下なら、申告書を提出しなくていい?
A. はい。遺産が基礎控除額以下の場合、相続税の申告は不要です。ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う場合は、特例適用のため申告書の提出が必要になることがあります。

Q2. 配偶者がすべての遺産をもらったら相続税はかからない?
A. 配偶者の税額軽減により、1億6,000万円または法定相続分までは相続税がかかりません。それを超えた分には相続税がかかります。

Q3. 生前贈与した分も相続税に含まれる?
A. 相続開始の3年以内に行った贈与は、相続税の計算に含まれます(相続時精算課税制度を選択した場合は例外)。ただし、毎年110万円の非課税枠は使えます。

Q4. 不動産の評価って、固定資産税評価額と同じ?
A. 異なります。相続税の不動産評価は「路線価」という国税庁が定めた値を基に計算します。一般的に固定資産税評価額より高くなります。

Q5. 相続税の申告を忘れたらどうなる?
A. 無申告加算税(20〜40%)や延滞税がかかります。期限を過ぎていても申告することが大切です。

まとめ

相続税がかかるかどうかは「基礎控除」で判定されます。

  • 基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 相続人の数
  • 基礎控除を超える遺産がある場合のみ、相続税の申告・納税が必要
  • 配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例で、大きく相続税を減らせる
  • 申告・納税期限は10ヶ月、相続放棄は3ヶ月
  • 評価が難しい場合や複雑な状況では、税理士への相談が必須

「うちには相続税がかかるかな?」と思ったら、遺産総額を概算し、基礎控除と比較してみてください。それでも判断が難しい場合や、節税対策を検討したい場合は、専門家(税理士)への無料相談をお勧めします。早めの準備が相続税負担を大きく軽減する鍵になります。

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